卒業式の歌というのは、自分達の卒業式の思い出と重なってか、心に染みるものが多いですね。
卒業式の季節になると、近所の学校から卒業式の歌を練習している歌声が聞こえてきたりして、今年も、そんな季節になったんだな、と手を止めてその歌声に聞き入る、なんてこともあるかと思います。
卒業式の歌は、その学校によって違ってくるかもしれませんが、毎年同じ歌を歌う学校と、毎年毎年違った歌を歌う学校とあるようです。
卒業式の歌は、どのように決められているのだろう?と思ったことありませんか?卒業生にアンケートを取る、というユニークな学校もあることはありますが、通常は先生達が決めています。
その中で、音楽の先生が中心になって決めて、その後他の先生達に了解を得たり、承諾をもらったりと言うことが多いのだそうです。
音楽の先生が中心となって決定する理由は、多くの歌に詳しい、つまり音楽の先生が、一番選択肢を持っているということもありますが、卒業式に採用しようとしている歌が、どのような合唱形態になっているかということがあるからです。
卒業式では、卒業生と在校生が合唱することになります。
その合唱の形態が、混声2部合唱なのか、混声3部合唱なのか、女性2部合唱なのか、はたまた、これはあまりありませんが男性2部合唱なのか、そういったことを考慮して、卒業式までの指導を受け持つ関係もあるからです。
小学校や中学校の卒業式の歌は、通常混声2部合唱を取り入れています。
混声3部合唱の歌が採用された場合には、音楽の先生が混声2部合唱に編曲して卒業式までに指導することが多いようです。
近年では、その年度に流行した歌謡曲を卒業式に歌う学校も多くあります。
卒業式の歌に、流行の曲を取り入れるメリットは、卒業式に参加した誰もが歌えるというところです。
卒業生も在校生も先生方も参列した父兄も、練習などなくても、だいたいみんな歌えます。
一昔前の卒業式の歌といえば、国歌や校歌を必ず歌い、「蛍の光」や「仰げば尊し」が広く歌われて来ました。
現在では、校歌は必ず歌うようですが、国家や「蛍の光」「仰げば尊し」などは、歌わないという学校も増えてきています。
卒業式の歌も、時代によって様変わりをしているということなんですね。
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大学 卒業式
大学の卒業式というのは、とても華やかですね。
男子の大学生は羽織袴で卒業式へ、女子の大学生はまるで「はいからさんが通る」のような昔風の女子学生姿で卒業式に参加することが多いです。
普段は、ちょっと恥ずかしくて着ることが出来ないような派手めな和装も、大学の卒業式なら誰も何も言いませんよね。
もちろん、スーツ姿でバリッと決めた大学生も、卒業式ではとても頼もしく凛々しいです。
大学の卒業式は、大学内の大き目の講堂か、広いイベントホールを借りて行われます。
例えば、東京大学は安田講堂だったり、東京国際フォーラムだったりします。
また、慶應義塾大学なら日吉記念館、早稲田大学なら戸山キャンパス記念会堂、でとり行われています。
大学の卒業式の時期は、だいたい3月下旬が多く、どの大学の卒業式も3月20日前後になっています。
大学の卒業式は、とにかく出席者が多数であることが、小学校や中学校の卒業式と違うところです。
大学の卒業式は、単に卒業式を行うわけではなく、大学院学位授与式や、様々な表彰式なども同時に行われますので、それぞれの分野からの出席者で、会場が広くてもいっぱいになってしまうわけです。
大学によっては整理券を配布するところもあり、それを手に入れないと卒業生の両親でさえ、卒業式の会場内に入れない事態が起きてしまいます。
卒業生の両親の中には、もう大学生だから、と最初から卒業式には行かないという方もいらっしゃいますが、一生に一度の事ですから、出席してみるものいいかもしれません。
大学生になっても、やはりご両親が足を運んでくれるのは嬉しいのではないでしょうか。
さて、アメリカでは、大学の卒業式で著名人が招かれて、祝辞を述べるのが、普通のこととなっています。
特に有名大学ともなると、大統領が大学の卒業式で祝辞を述べることも珍しいことではなく、各界の有名人が、大学の卒業式に参列して、これから社会へ羽ばたく若者達を激励します。
日本の大学の卒業式でも、新社会人に対して祝辞を送ります。
卒業生には、そこにどういう意味合いがあるのか、しっかり受け止めて頂きたいものです。
そういう意味では、大学の卒業式はゴールではなく、スタート地点であると言えるでしょう。
卒業式ライブ
卒業式のシーズンには、卒業式ライブが大好評のようです。
卒業式ライブは学校側から卒業生へのプレゼントとして、有名ミュージシャンを招いてサプライズライブを行うというイベントです。
私立高等学校、大学の卒業式を中心に行われています。
卒業式ライブでは、卒業生・在校生は大興奮し、悲鳴に近い歓声が体育館を包む状態になるようです。
「まさか来てくれるとは…」とみんなびっくりするわけです。
なんと、先生方や保護者の方もノリノリの状態だそうです。
卒業式ライブは、一生の思い出として残ると卒業生からたいへん好評を得ています。
この卒業式ライブといえば、歌手の川嶋あいさんが有名です。
なんと毎年、2000校を超える学校から卒業式ライブの依頼があるそうです。
オリコンでも「卒業式に来てほしい歌手」で女性歌手1位になったこともあるほどの人気振りです。
卒業=川嶋あいということが浸透しているのがわかります。
川嶋あいさんの思いを込めた卒業ソングは、旅立ちの涙と喜びを卒業生の心に刻み込みます。
川嶋あいさんご自身も、卒業式ライブによる卒業生みんなの喜ぶ姿に感動し、卒業ソングは生涯捨てられないテーマと語っています。
卒業式ライブには、レミオロメン、アンジェラ アキ、エグザイル、中島美嘉、木村カエラ、Gackt…多くの歌手が登場しています。
本当に素敵なサプライズだと思います。
ただ、本来卒業生が主役の卒業式で、ミュージシャンが主役の卒業式になってしまうという批判があるのは確かです。
また、ミュージシャンの方が純粋に卒業を祝いに来てくれる場合は良いのですが、商業目的目当てで卒業式ライブを行っている場合もあるのが問題視されています。
卒業式ライブは、卒業生の一生の記念となるものです。
純粋な祝いであったほしいものです。